京都に行ったら必ず訪れたい日本茶専門店 “一保堂”
京都と言えば抹茶が有名。京都旅行前はお寺巡りのことばかり考えていたけど、せっかく京都に行くなら本場の抹茶を体感してみたいという単純な憧れは持っていた。でも具体的にどこに行けばいいんだろうか?と迷っていたところ、一軒のお茶屋を発見する。
一保堂という日本茶専門店で創業は1717年で約300年前!とかなり歴史のあるお茶屋らしい。店頭販売のほかに店内で京都の本格的な抹茶を楽しめるとの情報を得たので早速京都旅行で行ってみることにした。
最初は軽い気持ちで入ってみたんだけど、店内は観光客と地元の人たちで溢れておりかなりの盛況ぶりだった。入り口から右奥が喫茶室になっており、店内でお茶を楽しむことができる。テイクアウトも可能。京都に来て、改めて日本の文化の魅力を感じていたし、お茶や抹茶って普段は全く飲まないから知らないことだらけ。そんな僕がここに来て日本茶・抹茶という世界を深く知ることになった。そして何より抹茶って本当に美味しい。
今では、僕の中で「京都へ旅行に行くよ〜」と言う人に必ず全力でおすすめしているスポットの一つになった。ここに行けば日本の文化の一つであるお茶の真髄と出会える素敵な場所だ。
店内で抹茶を堪能する
京都本店は午前9時から午後18時まで年中無休(正月除く)で営業しているので、旅行したときに休業などでタイミングを逃すこともなく行きやすい。店頭では試飲・テイクアウトが可能なので、好みのお茶を選んでテイクアウトすることができる。天気のいい日は近くの鴨川を眺めながらお茶を楽しむのも京都で出来る贅沢の一つ。
喫茶室は午前10時からなので店内で飲みたい場合は10時以降に訪れるようにしよう。
早速、店内に入ってみる。僕が訪れたのは夕方16時ごろだったんだけど、すでに満席で5組待ちの状態だった。椅子に腰掛けて待つことにした。
店内は思ったよりも広く、独特のお茶葉の香りで満たされている。入ってすぐカウンターがあり、笑顔の店員さんが迎え入れてくれる。外国人のお客さんもかなり多く、比率で言うと日本人よりも外国人で特にヨーロッパ系の人たちが多い印象を受けた。真剣にお茶のパンフレットを読み込む人もいれば、直接店員さんと英語でお茶の魅力について語っている人もいた。
歴史を感じる茶壺が棚に並び、貼り出しのメニューは筆で丁寧に書かれている。店内は混雑しているけど、決して騒がしくはなく本当に落ち着いた雰囲気。独特の優しさみたいな感覚が滲み出てて、店員さんにも声を掛けやすい。
もう少し時間がありそうなので店内のお土産品を見てみる。
取り扱っているのは抹茶、玉露、煎茶、ほうじ茶の4種類。右側に見える缶は煎茶で、一言で煎茶といっても濃厚〜さっぱりまで7段階もの種類がある。微妙な風味の違いや段階を楽しめる玄人向きのラインナップになっている。すげーわ。
それから急須や抹茶用の道具など茶器類もかなり充実。一保堂では抹茶スターターキット(抹茶スターターセットはじめの一保堂 – 一保堂茶舗オンラインショップ)なんかもあって、まさに抹茶の世界を本格的に自宅で楽しみたい人のニーズにも応えている。ある程度、どんなものが置いてあるかは一保堂茶舗オンラインショップで確認ができる。
ちなみに、僕のオススメは抹茶にグラニュー糖を加えたスティックタイプの宇治抹茶。
自宅用で買って来たんだけど、とにかく甘くてさっぱりと飲みやすい。箱も可愛いし京都の粋なお土産用として実用性はかなり高い。切実におすすめしたい。
ということで順番が回ってきて店員さんから名前が呼ばれたので喫茶室『嘉木』の中へ入ってみる。喫茶室は思ったよりも広くて、喫茶店のような雰囲気。公式ホームページの写真が良かったので引用させて頂く。
まずはメニューを確認する。お目当ては抹茶なので【濃茶】か【薄茶】から選ぶことに。
実は今回は2回目の訪問で、初訪問のときは【濃茶】の雲門の昔を注文したので、今回は【薄茶】の京極の昔を注文してみることにした。ちなみに、すべてのお茶に季節ごとのお菓子が付いている。
オシャレな生菓子の登場。京都のお菓子って甘さとか口当たりがしつこくなくて、お茶との相性がとにかく抜群。絶大なコンビネーションを演出してくれる。
ついにメインの抹茶が登場。香りから抹茶を楽しんだ後にズズっと飲んでみる。抹茶の苦味がまず初めにあって、その後に口全体に広がる風味が堪らない。思わず飲んだあとに深呼吸してしまう。
お菓子と一緒に京都でのゆったりとした贅沢すぎる時間を過ごせた。今では僕の中で京都に来たら絶対に立ち寄りたい場所になっている。
抹茶、玉露、煎茶、ほうじ茶のそれぞれの特徴について
一保堂を訪れて改めてお茶の魅力に目覚めたので、改めてそれぞれのお茶の特徴や違いについて僕なりにまとめてみる。店舗に置いてあるパンフレットなどを参考にしています。
抹茶
抹茶の楽しみ方は2通りあって、濃茶(おこいちゃ)と濃茶を1/2に薄めた薄茶(おうすちゃ)がある。上の画像にある僕らが普段目にしている抹茶は薄茶で飲みやすいものになっている。一保堂では濃茶を楽しんだ後に薄茶にしてもらう流れで楽しめるようになっている。
抹茶の主な有効成分は、タンニン、カフェイン、ビタミンA、繊維質など。抹茶って苦いモノだというイメージがあるけど、うまみの素となるアミノ酸の含有率は高くて、逆に渋みの素となるタンニンなどが少ない。他のお茶と比べても非常にまろやかな味わいが特徴になっている。
玉露
緑茶には旨味の元になるアミノ酸の一種テアニンという成分が含まれている。特に玉露にはそのテアニンが多く含まれており、まったりとした甘みが大きな特徴。製法として新芽の生長期に畑に覆いをして直射日光をさえぎることで、テアニンを葉の中に多く蓄えさせることができる。旨味を充分に閉じ込めた玉露の味は独特の香りと甘みが余韻として残るので、ホッと一息つくのに最適だし改めて日本人だなぁと思える。
煎茶
煎茶の一番の特徴は他のお茶に比べてビタミンCが圧倒的に多いこと。 お茶碗4~5杯で1日に必要な摂取量の約半分を補えるほど豊富に含まれている。ほどよい渋みと甘み、あと味の爽やかさは4種類の中でも一番。朝のゆったりとした時間や、おやつの時間などまったりしたいときには最高の選択になる。
ほうじ茶
ほうじ茶には主にタンニン・カフェイン・ビタミン類が主成分として含まれ、このうち、抗ガン作用などで注目されているタンニンが含まれている。健康志向なお茶なのでで、特に赤ちゃんやお年寄り、病気の方には非常におすすめ。ただし、微量ながらカフェインが含まれているので就寝前に飲むと眠気から覚めてしまう可能性もあるので注意は必要。
一保堂について
実は一保堂は京都だけじゃなく、東京とニューヨークにも店舗を構えている。東京丸の内店にも京都と同様に 喫茶室があるので、京都の本格的な抹茶や煎茶を楽しめるようになっている。ただし、京都に比べて東京での価格はかなり割高になっているので注意が必要。(約2倍近い)
オンラインショップもあり、基本的には全国どこにいてもお取り寄せができるし本格的なお茶を楽しめるようになっている。でも、もし京都や東京に行く機会があれば1度は喫茶室で本物のお茶を堪能してみることをお勧めする。
ちなみに僕は次回訪れた際は、喫茶室で煎茶を自分で淹れて楽しんでみようと思っている。京都に行く機会があれば是非、旅路の目的地に追加してみてほしい。
<一保堂 京都本店>
〒604-0915 京都市中京区寺町通二条上ル
TEL:075-211-3421
営業時間:午前9時から午後6時 休まず営業(正月を除く)
喫茶室嘉木:午前10時から午後6時(ラストオーダー:午後5時30分)
2階イベントスペースでお茶の淹れ方教室も開催している
公式WEB:http://www.ippodo-tea.co.jp/index.html
<店舗>
東京丸の内店:http://www.ippodo-tea.co.jp/shop/marunouchi-tokyo.html
Ippodo New York:http://www.ippodo-tea.co.jp/shop/ny.html
<オンラインショップ>