ピコ太郎の海外ウケは本当か検証してみた
衝撃的な意味不明さから約1ヶ月が経った。正直、ピコ太郎って誰よ?ってところからスタートして一気に世界中に広がった中毒性。しかし、今見返してみても何がここまで人を熱狂させたのかは疑問が残るばかり。
やばい、レベル高すぎて全然分かんねー、ってのが正直な意見。2回ほど見て、今後一生見ることはないだろうと言うのが本音。
しかし、上に載せたYoutube動画は、11/3時点で7000万回以上再生されてる。しかも、この「PPAP」という歌が全米ビルボード・ソング・チャートのトップ100入り。これまで全米ビルボード・ソング・チャートの中でも「世界最短曲」としてギネス世界記録に認定されているとのこと。
さらには歌詞の頭文字「PPAP」がツイッターの人気ハッシュタグになっていたりとかなりの熱狂ぶり。
じゃあ、実際に海外で本当にウケがいいのか?と疑問に思ったので海外の人たちの反応をまとめてみることにした。
発端となったジャスティンビーバーのツイートとウェブでの反応
ビルボードの公式サイトにアップされた記事。ジャスティンビーバーの暇つぶし動画としてツイートがそのまま貼り付けてある。9月27日のツイートから爆発的に再生回数が伸び100万回再生を達成。
そのまま勢いは衰えることなく1ヶ月経った11月現在は8000万回再生も目前に迫っている。
こちらの記事では「新生カンナムスタイルの登場か!?」という出だしで紹介されている。一度見ると止められない中毒性を特に強調されている。記事内には「本来の意味は何なのか?」という疑問が沸き起こっている。
The true meaning of PPAP. Watch in on https://t.co/tvc01Wno9y#penpineappleapplepen #PikoTaro #PPAP #PPAPchallenge #parody pic.twitter.com/WvOihBdJ81
— Sir Rex Kantatero (@sirrexkantatero) 2016年9月28日
まぁいわゆるイヤらしい意味合いに取られてる。むしろ、外国人の反応としてはそちらの意味に解釈して動画を楽しんでいるように思える。
他のサイトを確認しても、だいたいは海外の人もカンナムスタイルのように一時期のブームをアジアから持ち込んだ、程度の認識。そして、PPAPはいわゆる夜の話題に向かう傾向にあるみたい。
Youtube動画への海外の反応
YouTubeのコメント欄を見ると、だいたいは日本人・韓国人あたりのコメントが大多数を占めている。海外からの反応は探す方がなかなか苦労した。日本人らしき人が英語でコメントしているのも見受けられた。以下、PPAP Pen Pineapple Apple Penの動画コメントから抜粋し、僕なりに意訳したコメントを紹介する。
こんな感じです。
様々な反応を受けて10月28日に記者会見
記者会見は外国人たちに向けて通訳を通じて行われている。彼自身のキャラがここでも際立っている。
いろんなことが起こってヒットに繋がったんだろうけど、なぜそうなったかはおそらく本人も把握しきれないところだと思う。だって、スタジオ借りて10万円の投資で作った動画がまさかここまで再生されるなんて思ってもなかっただろうし。
Siriも流行には敏感だった
siriにペンパイナッポーアッポーペン言い続けたら歌った pic.twitter.com/o8f4R7s0Z0
— めけ (@tuendertanc) 2016年11月4日
SiriにPPAPを言い続けると歌い出すというもの。この設定がずっと続くのかは疑問だけど、Appleもこの歌で棚から牡丹餅程度の広告恩恵は受けているのかもしれない。
笑い、の楽しみ方が変わってきている気がする
むしろ、海外の人の反応を見て安心したってのが正直なところ。これでみんな喜んでる場合じゃないって笑 大統領選もあるし。
最後に僕の感覚的な意見なんだけど、今は誰でも動画が投稿できるし、全世界に広めることができる。
そこに求められるのは編集技術と見た目の面白さ、即効性と中毒性なんだと思う。
もちろん笑いの感覚とかは、何に対して面白いと感じるかは言語の違い、民族、文化・歴史背景とかによって変わってくるはず。もうある種の社会学みたいな感じだけど。
それをある程度は無視できる、目で見て楽しむ動画が一つの笑いのコンテンツとして大きな力を持っているんだと思う。
誰でもアクセスできる動画に求められるのは、わかりやすく、単純で、今すぐに暇を処理できる「笑い」であり、その一時的なブームをみんなで共有し、ある程度遊び尽くしたら一気に記憶から無くなる。
そこに背景とか意味はほとんど必要ない。と言うか、そんなことを考える必要性もなく、ただ楽しければそれでいいということなんだと思う。
意味はないけど取っつきやすく、覚えやすいリズム系のネタが流行るのは、笑いを楽しむ方法が動画に変わったからだと思う。インターネットのクリック一つで動画が見られる即時性があって、ファストフードのように次から次に消費されていくだけ。美味しかったり、くだらないと一言吐き出すだけのお遊びなんだと思う。
落語のように、わざわざ会場に足を運び、芸を見ることはもう時代遅れなんじゃないかと思う。それは、決して落語が面白くないと言う意味ではなく、アクセスできる人数も時間も本人の理解度など条件が非常に限られるからじゃないか。
理解に時間がかかったりジョークのような意味深さを含む「笑い」は時間がかかる。モグモグとよく噛んで食べる時間は現代人にはないのかもしれない。
もっと早く、もっと手軽に、もっと楽に処理できる笑いが求められている気がする。
それが、ピコ太郎ブームで感じた僕なりの意見です。