アメリカ留学へ行きたい理由や目的に悩む人に伝えたい3つのこと

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海外留学での現実と留学すべきかどうかについて

僕は大学在学中に交換留学制度で1年間のアメリカ留学を経験した。人それぞれに理由があって留学すると思うけど、僕の周りには色んな理由で留学すべきかどうかについて迷っていた人が多かったのも事実だ。そして大学を卒業した後で社会人になって、昔の同級生に会うと学生の時に留学しておけば良かった…という声をよく聞いていた。

あとになって後悔するのはもったいないし、一度働き始めるとまとまった休みをもらうことさえ難しくなる。どんどん留学したいという思いから遠ざかってしまう。

留学するって一つの大きなタイミングもあり、チャンスを逃すとどんどん遠ざかっていくものだなと感じている。

もし、今この時点で留学について考えたり迷ったりしている人がいれば僕なりに伝えられることがあるのではと思う。僕が実際に感じた留学の現実について語っていければと思っている。

海外留学に行きたい理由を考えてみる

そもそも、僕は大学で英語を専攻していたこともあって周りには海外留学を考えている人たちが多かった。みんな国際交流に対して抵抗はなく、英語をツールとして捉えて学んでいる人たちが集まっていた。

本来であれば、大学での研究テーマを持って海外でその知見を広げたり、研究内容を深めて行くべきだけど僕がしたのは単純な英語が話せるようになることが目的の留学だった。

そんな中で、僕が留学を決意した理由は大きく分けて二つある。

  1. 英語教師になりたかったから
  2. 大学卒業までに英語が話せるようになりたかったから

一つは英語教師になることを一つの目標にしていたからだ。今は普通のサラリーマンとして働いているけど、当時は教職課程も授業で学んでいたし英語を学ぶべき明確かつ大きな理由はここだった。

もう一つは、大学卒業までに英語が話せるようにならなきゃいけないと思ってたからだ。これは僕個人の主観だったけど、大学で英語を学んでて卒業した時に「英語の学部を卒業したのに英語が話せない」なんていうお粗末な状況になりたくなかった。4年間、英語を学ぶのだから英語くらい話せて当然だ、という自然な想いと義務感が自分の中にあった。

そんな思いで留学を決意した経緯がある。

じゃあ、他の人たちは一体どんな理由で留学に行っているのか?他のいくつかのサイトからみんなが留学する目的について少し検索してみた。

▶︎みんななぜ留学するの?だから決めた、留学の7つの目的

みんなが留学に行く主な目的・理由

  • 英語力を高めたい、自分の研究分野の幅を広げたい
  • 海外生活に挑戦してみたい
  • 国際交流がしたい・海外の友達を作ってみたい
  • 価値観、視野を広げたい
  • 就職・転職を有利にしたい

実はこの5つがほとんどの人の留学の理由に当てはまっているのではないかと思う。

今回は上記の5つの主な留学の理由をもとに、じゃあ実際はどうなの?というところについて僕なりに現地で感じた感想とともに発信していくことにする。

1.「英語力を高めたい、自分の研究分野の幅を広げたい」について

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僕が留学先の授業の宿題として読んだ本たち

まず留学して英語力が高まるかという疑問だけど、自分のやる気と周りの環境次第だと思っている。研究テーマを持ってもともと現地で勉強する内容が決まっていればこの点はまず問題は無いけど、英語を勉強することをメインで考えている場合は注意しておきたい。

というのも、海外でいかに現地の人たちとの交流が持てるかが一つのポイントになる。これって実はかなり難しくて、現地の人って別に英語を教えるために話しているわけじゃないし何か共通点がないと友達関係を続けるのは難しい。

だから、単純に現地に行けば英語力が伸びると思い込んでいるなら注意が必要だ。大切なのは自分から英語を話す環境を作れるかどうかにかかっている。

そうすると単純な英語の能力ではなく、趣味や共通点を多く持てるような工夫とちょっとした戦略が必要になってくる。僕の場合は、ルームメイトのアメリカ人と音楽(主にロック系)という共通点があったので、その繋がりが一番大きかった。

世間話をしているだけではなかなか相手の懐に入っていけないし、それが英語となればなおさらだ。

具体的にどんなことをして現地の人たちと繋がるかを十分に考えておいたほうがいい。

2. 「海外生活に挑戦してみたい」について

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留学当時のシェアルームの写真

これは海外留学をする上で一つの醍醐味だと思う。見知らぬ土地で、その土地独自の文化や生活のリズムってまず日本では感じることは出来ない。

本当に現地に行ってみると分かるけど、だいたいは身体に関わる問題が大部分を占める。僕の場合はアメリカに留学したとき、水は全然大丈夫だったけど、コーラとか食べ物が基本的に甘ったるくて味が濃い。日本食が恋しくなることも何度もあった。(特に味噌汁)

そして当然のように太ったし、ダンキンドーナツでLサイズのカフェオレに砂糖が溶けきれないくらい入れて飲んだりした。でもそれが、現地のスタンダードだったりする。

他にもシャンプーで髪がめちゃくちゃキシキシになったり、洗顔の洗浄力が強すぎてニキビができたり、身近で思ってもいないところでトラブルは起こる。(髪の毛どこで切るかとか)

でも、こういった経験がいわゆる「どこでも生き抜く力」みたいなものに繋がっていくし、海外留学の面白さでもあると思う。現地でしか体験出来ない生活リズムを楽しめるのは間違いなく自分にとって視野を広げることになる。

3. 「国際交流がしたい・海外の友達を作ってみたい」について

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当時住んでいた寮でのミーティング

この点は現実を少し知っておくと楽になる。というのも、例えば日本に来ている外国人の人たちは当然ながら日本に興味を持っているし、日本のことを知りたいと思っているから友達になりやすい。でも、現地でしか会うことの出来ない人たちの中には当然ながら日本およびアジアという国に全く関心を示さない人もたくさんいる。

この経験についてはアメリカ留学で僕には日本人としての価値なんてなかった【海外留学体験談】の中でより詳しく書いている。

すごくそっけない対応をされたり、話すことさえ避けられることがある。僕は留学先の大学の授業でグループを組む時にあからさまに嫌な顔をされたこともあった。女の子ならまた違うのかもしれないけど…

もちろん、友達100人作ると意気込んで行ってもいいけど、必ずしも全ての人が日本に興味を持っているわけではないのでそれを肝に銘じておいたほうがいい。

4. 「価値観、視野を広げたい」について

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アメリカ大統領が岸壁に刻まれたマウントラッシュモア

ここは留学する人に伝えたいことで、とにかく自分の中の価値観だったり考え方が180°変わる可能性がある。今まで普通だと思っていたことでさえ、現地では不思議に思われることだってあるからだ。アメリカにいて一つ衝撃だったのは、靴のままベッドの上に横たわる姿だった。そもそも、ベッドのある部屋に土足のまま入ることに抵抗が無いというのも考え方の違いだったりする。そういった細かい点も含め、今まで普通だと思ってた基準が全く違うものになる。

そうなると、新しい生き方というか日本にいたら思いつかないよう生き方を考えるきっかけになったりする。

僕も留学した中で一番大きな財産はこの「価値観・考え方が変わったこと」だと思っている。この経験があるか無いかで、その後の人生さえも方向性を変えてしまうんじゃないかと思う。実際に海外で働く、暮らすという選択肢も自分の中で増やせる。

5. 「就職・転職を有利にしたい」について

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NEY YORK STOCK EXCHANGEにて

このために留学する人がいるくらい大きな理由の一つになっている。確かにキャリアアップとして英語は必須だし、選択肢も確実に大きくなる。僕もそれは身を持って感じていることなので間違いは無い。でも、それだけのために留学をするのは勿体無いとも思う。

就活に有利か不利かを考えているのは、留学を単なる資格と同じように捉えてるんじゃないか?って思う。自分の中で履歴書に「留学経験あり」と書くだけで何かプラスになるんじゃないか、そういう考えになってるような気がする。

僕の交換留学では3年生の秋から出発して、4年生の春先5月くらいに帰ってきていた。いわば、就職活動の時期が過ぎたころに帰国するわけだ。これだけで新卒採用のレールに乗れないから、という理由で留学を諦める人さえもいた。でも、それってどうなんだろうって思う。

確かに、冷静に考えればタイミングを逃すことはあるかもしれない。でも、仕事ってこれまでの自分の経験とか知識、考え方が大きく影響するんじゃないかと思っている。いわゆる、自分の持っている引き出しが広い方がより良い仕事に繋がるんじゃないか。そう考えると、自分という人間の幅を広げるために留学を選択するのは間違いじゃないと思う。

就職という一つのポイントに執着するんじゃなくて、もっと広く長い目で自分の人生を考えてみることが大事な気がしている。そのとき留学という一つの経験が、自分にとってプラスになるかどうか、を考えたほうが絶対にいい。僕は留学は確実にその人にとって大きな経験になると信じてる。実際に僕がそうだし、留学して後悔していることなんて一つも無い。

そして社会人になって感じるのは、自分が目指す方向が見えてくればいつでも方向転換できるし、挑戦することだってできるってこと。留学を経験したことで、なおさらその変化に柔軟に対応できるようになった。

これから海外留学を考えている人に伝えたい3つのこと

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実際に僕の大学の知り合いも、留学したいけど就活・時間・お金など色んなことを考えてしまって躊躇していた。でも、そんな不安が消し飛ぶくらい自分にとって大きなものが得られると僕は思っている。

最後に、ここまで書いてきて僕から伝えられることは3つ。

  • 留学は必ず自分の視野を広げる経験になる
  • 現地でどうやって英語を話すか具体的に考えておくべき
  • 自分が留学という経験をどう活かしていくかを考える

もし、留学するかどうか迷っている人がいたら僕は留学を絶対におすすめする。時間があるのなら、そんなチャンスは自分の人生の中で何度訪れるか分からない。小さなことで悩むくらいなら、今すぐ決断してしまって「どうやって自分の役に立てることができるか?」という視点に切り替えたほうが絶対に楽しい。

それから、やみくもに留学すれば英語力が上達すると考えるのは危ないということも伝えておきたい。英語を話す環境を作るためには、絶対に自分から何かしらのアクションを起こさないといけないし、そもそも現地に受け身でいるだけじゃ何も変わらない。

留学そのものに大きな価値はなくて、留学した先で自分がどんな行動をしていくかが大事。僕はそのことを全然気づけていなかったし、後になって少し後悔した。もっとしっかりと考えていれば良かったなと。

いずれにしても、日本人ばかりのサークルに入り浸ってしまって結局何のために留学したのか分からなくなってしまうことだってありうる。

最終的には、自分がどういった環境を作り出していけるかが大切だと思う。

他の記事にもアメリカ留学についてまとめているので良ければ合わせて読んでみてほしい。

 

以上、最後までお読み頂きありがとうございました。