BOOKSCANで本の電子書籍化に挑戦
僕自身は徹底したミニマリストにはまだなりきれてないけど、自宅の本棚が本で溢れかえっていたので電子書籍化にいつかは挑戦したいと思ってた。
初めは自宅に本をスキャンするための機材を揃えて挑戦みようと色々と調べたが、やはりいい機材を揃える必要がある。もちろんそれなりのお値段がする。
富士通 FUJITSU ScanSnap SV600 (A3/片面/オーバーヘッド読取方式) FI-SV600A
- 出版社/メーカー: 富士通
- 発売日: 2015/02/06
- メディア: Personal Computers
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本を裁断せずにある程度くっきりとスキャンするのであれば、この富士通が出しているようなそれなりの良い機材が必要だということが分かった。これはさすがにお高い。
さらに調べると、より歪みなくスキャンするためには本を綺麗に裁断する必要があることも分かってきた。
自宅の本棚に溜まりに溜まった本が100冊くらい溢れかえっている。
面倒くさがりな生粋のO型である僕とって、1冊1冊を丁寧に裁断してスキャン作業をやっていくのはかなり根気が必要だと感じた。もちろん相当な時間もかかるだろう。本の自炊だけで自分の時間の大半が潰れてしまうのはちょっと悲しい。
自炊自体を諦めてしまおうかなーと迷っていたところいいサービスを発見。
このBOOKSCANは、僕の代わりに本をスキャン代行してPDFなどにデータ化してくれるというサービス。
こんな悩みありました
- 基本的に面倒くさがり
- 時間の余裕がない
- でも本は沢山ある
こんな僕にまさにピッタリのサービスだ。価格は1冊(350ページ以下)が100円からというお手頃さ。
せっかくなので、僕はプレミアム会員に登録してまずは合計50冊くらいやってみました。(最終的には100冊くらいまで依頼。)
本の自炊代行って実際どうよ?という疑問を持つ人もいるはずなので、実際にやってみた僕なりに感じたメリット・デメリットをお伝えしていこうと思う。
電子化した本の仕上がり具合
まず最初に気になるのが実際に電子書籍化を依頼した本の出来具合だ。
僕の感想としては、”そこそこ綺麗に読めるレベル”に仕上がるというのが色んな本を50冊以上試してみた感覚的な感想だ。
ただし、もともと文字が小さかったり本の構造上読みにくくなる場合があるので注意が必要だ。
データ化については以下の通り。
・納品はPDF化(OCRオプションあり), DVD-R化, HDD化などさまざま
・データ大きさはPDFで30〜150MBあたり
・データの大きさはページ数に比例
僕が実際にスキャンしてもらった本を例に出すと、178ページの本で33.2MB、596ページの本で150.6MBだった。
基本的な仕上がりはそれなりに綺麗
この画像の文字くらいの鮮明度で仕上がる考えてもらえればいい。
個人的には読むには十分な鮮明度なので問題ないと思う。実際に今まで全く読めないという状態のデータはもらってない。
もちろん本の文字のインクによって見づらい場合はあるが、ある程度読めれば問題ない僕にとってはストレスになったことはない。
ただし、くっきりはっきり見るためにはやはり電子書籍専用でダウンロードするのが一番だと感じている。
画像が多い本は白黒表示はやめたほうがいい
画像の多い本のスキャンにも挑戦してみた。カラーであれば問題ないのだが、白黒になるとやはり画像はかなり分かりにくくなってしまった。
kindleでは白黒が基本なのでこういう画像はある程度諦める必要があるかもしれない。
ちなみにMacでカラー版PDFを見るとこんな感じ。
お、いい感じやん!
写真集などはまだ試せてないが、現物の美しさにはおそらく敵わないだろう。
読書としての本であれば画像もくっきりしていて全く問題はないと言える。
本の構成に注意を!
例えば、本の見開き1ページで上下に分かれているような構成の本は注意が必要になる。実際にスキャンして失敗してしまったのがこの本。
古典落語100席―滑稽・人情・艶笑・怪談…… (PHP文庫)
- 作者: 立川志の輔,PHP研究所
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 1997/11
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 104回
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基本的に1ページずつの印刷になるので本のように見開きでスムーズに読む事が出来なくなる。毎回ページを行ったり来たりしなければならない。こういう本は電子化をあまりオススメしない。
BOOKSCANプレミアム会員に登録してみた感想
BOOKSCANには通常会員とプレミアム会員がある。
通常会員は1冊100円からだが、納期がだいたい2ヶ月もかかるのと使用できる機能が制限されてしまう。
プレミアム会員は月50冊まで無料、納期は1日〜1週間、発送用ダンボールありなど自炊に向けて万全のサポートをしてくれる。9,505+税/月。本の郵送費は自己負担。
僕がプレミアム会員をオススメする立場であればこんな人たちにオススメする。
- 毎月、本を数十冊読む習慣がある
- 本を徹底的に持ちたくない
- 電子書籍化してもストレスなく読みたい
- 数ヶ月のうちに一気に本を片付けてしまいたい
- 月9,505円の本棚を持つ余裕がある
僕は3ヶ月間だけ契約して本棚を片付けるつもりで登録した。プレミアム会員はかなりのヘビーユーザー向けに機能が充実させてあるので、ある程度のサービスで充分であればプレミアム会員ライトという選択肢もある。
プレミアム会員機能で良かったもの
様々な機能があるが、僕が実際に使って良かったと思うものは以下の4つ。
- AmazonからBOOKSCANへの直送が可能
- オートチューニング機能
- BOOKSCAN PDFダウンローダー
- 着払いのダンボールが購入できる
AmazonからBOOKSCANへの直送が可能
Amazonから直送は自分がAmazonで買った本をそのままBOOKSCANの会社に送り、データ化してもらうことができる。これにより、自宅に本を全く置く事なくネット上で本の自炊を完結させることができる。
オートチューニング機能が便利
オートチューニングは、kindleの他にもipadや各電子書籍リーダーに合わせたサイズにデータをチューニングしてくれるというもの。kindleであれば、kindleで読みやすいサイズにデータを変換させることができる。これが無いと無駄に大きなファイルのままkindleなどで電子書籍を保管することになってしまう。
BOOKSCAN PDFダウンローダーがなかなかの代物
PDFダウンローダーはBOOKSCAN独自のアプリ。
さっき説明したチューニングとかPDF化した本のダウンロードとか一括で行える。ダウンロードも数分あれば終わるし、ダウンロードした電子書籍をMacに保管しておけば本棚いらず!これはかなり感動したなぁ。
着払いの段ボールが購入可能
着払いのダンボールはBOOKSCANから購入することができる↓
値段は確か1,080円。着払いの送り状がダンボールに貼り付けてある。これに送りたいだけ詰め込んであとは送るだけ。
ずっと使い続けるのはヘビーユーザーだけかな
本のデータは全てMacに入れ込んでいる。読みたいものはPDFをkindleに送ってダウンロードしている。今のところ何不自由なく読みたいときに読めている。
けど、毎月50冊も電子書籍化するほど余裕があるわけでもないし、読んで無い本を電子書籍化すると「本を読む」という時間が貯金されていく感覚があった。
さすがにネット上の本棚として1万円近く払い続けるのは金銭的にも厳しかったので、2ヶ月間でプレミアム会員は終了。現在は通常会員である。
今後は読み終わった本を納期2ヶ月を気にせず送って電子書籍化するのでも十分かな。本棚はかなりすっきりしたので達成感は充分にあった。
僕のような面倒くさがりな人間が電子書籍化したいのであれば、自炊代行って最高のサービスじゃないか。
ただし、著作権により拒否されている本、雑誌など複数の情報が含まれている本などは電子書籍化できない場合がある。また、スキャンは人の手作業で行なわれているため完璧なサービスではないことも念のため頭に入れておきたい。
BOOKSCAN以外にもたくさんある自炊代行業者
BOOKSCAN以外にも依頼しようか迷ったところがいくつかあるので紹介しておく。
snapbook | 本の電子化・書籍のpdf化は自炊代行法人スナップブック
▲出来上がり見本を確認できる。サービスもシンプルでわかりやすい
電天 スキャン代行サービス
▲裁断のみ80円のサービスもある
スキャンピー スキャン代行で本を電子書籍に!
▲1冊80円という安さ。Amazonからの直送にも対応してる
さいごに
やっぱり読むだけの本なら電子化してしまった方が良い。でも、自炊に向かない本はあるし写真が多い本やお気に入りの本は手元に残しておいた方がいいかも。
プレミアム会員は本の発送などで時間を食うので1ヶ月間を有効活用しないと無駄にお金が結構かかる。
でも、本棚もすべて1冊のタブレットに収まる時代に来ている。電子図書館なども普及していて今後ますます本を持つ機会って少なくなってくるんじゃないだろうか。
固い平行な画面をスライドさせていると、たまに本のようにグワッと開きたくなる衝動にかられる。本で残しておくべき本ってやっぱりあると改めて感じた。(電子化しなけりゃ良かった本もいくつかあったり・・・)
以上、本の自炊代行の体験談でした。