知っておきたい海外旅行での詐欺・スリ対策
GWなどの大型連休は海外旅行へ行く人たちも多いと思う。場所に限らず、欧米、欧州、アジア圏など海外の至るところで観光客を狙った詐欺被害の話は後をたたない。僕も何度か海外旅行をして、ある程度の傾向と対策が分かってきたのでシェアをしておきたいと思う。
手口は本当に色々とあるし、日本人は特にカモにされやすい。実際に被害にあえば会うほど日本人は引っかかりやすいと思われてしまい、ますます標的にされやすくなる。舐められるのも悔しいし、出来れば毅然とした態度を保っていたい。
とはいえ海外へ行ってみないとなかなか詐欺のイメージも出来ないと思うので、この記事でどんな詐欺があるのかを前もって知っておけるようにしておく。
というわけで僕なりに海外旅行での詐欺対策についてまとめてみる。
1. 絶対的な基本は相手からのアプローチ
まず初めに傾向として覚えておきたいのは、必ず相手から何かしらのアプローチがあるということ。現地の普通に住んでいる人が話かけてくることはまず無いと思っておいていい。日本人だと思って好き好んで話してくる人はいないし、もし話しかけてきたら疑ってかかった方がいい。
また、日本語を使って気を引こうとする人は要注意だ。初めは何もする気配が来なくても徐々に近づいてきて警戒心を少なくしてから手口に走る人もいる。詐欺の集団がよく使う日本語はこういった感じだ。
- コンニチハ
- アリガトウ
- トモダチ
- 地名(東京・大阪・横浜など)
- タダ、無料
海外旅行に行けば日本語は確実にマイナー言語だし、現地で使われることはほぼ無い。だからこそ日本語が恋しくなるかもしれないが、やけにフレンドリーに日本語を使って近づいてくる人には要注意しておきたい。
受け取らない・何かをしてもらわない
こちらが望んでいなくても何かを渡そうとしたり、してあげようとするのには注意したい。例えば、タダだからあげると言って変な人形を渡されたり、安いタクシーだからと頼んでも無いのに荷物を運ぼうとされたり、写真撮ってあげるからとポーズを要求されたりと頼んでも無いのに何かをされるのは危ないサインだ。
海外の人たちは仕事の対価としてお金をもらう前提がある。お金を払ってもいないのに、見ず知らずの僕たちに何かを親切にしてくれることはほぼ無い。特に、日本だと「おもてなし」っていう言葉も文化も染み付いていて、かなり高いレベルの過剰サービスがある。だからこそ、親切にされることに慣れているので余計注意しなければならない。
日本と同じレベルの管理だと即アウトだと心得る
ファッションやオシャレに気を使う日本人は基本的に目に止まりやすいし、標的にもされやすい。不必要なまでに厳重警戒する必要もないかもしれないけど、日本と同じ感覚で荷物を管理したり、公共の交通機関に乗ったりするのは危険だ。
財布の中身や貴重品は小分けにして管理するのはもちろんのこと、最悪の場合を想定して取られてもいい財布なんかを常備しておこう。
特に、日本の免許証や保険証なんかは海外では全く効力が無いので財布にひとまとめにしないようにしておきたい。
2. 海外旅行の詐欺・スリへの基本対策を知る
対策は人それぞれかもしれないが、有効な手段はとにかく不必要なコミュニケーションを取らないことだ。こちらが頼んでも無いのに道端で親切にしてくる人は警戒心をもっておきたい。主な対策は以下の3つだ。
- 無視
- 日本語でまくし立てる
- とにかくお金は払わないこと
思いやりのある人ならちょっと心が痛いかもしれないけど、一番の対策は「無視」になる。どちらにしても相手はアジアっぽい顔を狙ってくる。日本人、韓国人、中国人の区別はほぼついていない。だから、自分は日本語全く分からないという感じで反応しないのが一番いい。
もし、コミュニケーションを取ってしまった場合でマズイかもと思ったらとにかく大きな日本語でめちゃくちゃ言って相手がひるんだスキに逃げるのも手だ。優しさは要らないから、とにかく思いっきりまくし立てて逃げてしまおう。日本人の怒り口調って独特の迫力があるので意外と有効だったりする。
それから、お金を払ってしまうのは最後の手段だと思っておく。海外では日本だと到底理解できない行動もあるので、身の危険を感じたり無理だと思った場合のみ対応する。悔しいけど、命より大事なものはない。
スリには100均アイテムでも対策可能
海外旅行向けの対策グッズを以下に紹介しておく。ただ僕個人としては対策グッズはあくまでも「アピール」だと思っているので、100均に売っている南京錠でも充分対策可能だと思っている。リュックなどに目立つように取り付けておこう。
鍵式だと何かと面倒なので番号式の南京錠だと重宝する。値段もそんなに高く無いのでオススメだ。
取り外しに時間がかかるだけでもスリは嫌がるので、ネジ式のカラビナも充分アピールになる。ただ、鍵をかけてもナイフで切られる可能性もあるので出来る限りバッグ類は目に見える範囲で管理するようにしておこう。
特に一人旅の時はかなり不安だと思う。現地の警察や周りの人たちも基本的にはアテにならないこともあるので、やっぱり自分の身は自分で守るしかない。最後の手段として防犯ベルを常備しておくのも被害対策には有効だ。
3. もし被害にあってしまったら
本当に何が起こるかは誰にも予想出来ないので、念のため外務省の安全ホームページは自己防衛のために確認しておきたい。海外には日本の大使館があるはずなので事前に連絡先などは確認すべし。大使館が何でも助けてくれるわけではないけど、力にはなってくれる。
また、海外での事故や盗難などに対しては海外旅行保険への加入をオススメしておく。ただ、入っているだけで安心というワケでは無く、被害届や領収書などの書類が必要になるので、海外旅行前に確実に確認しておきたい。もしものための対策は万全に。
僕が知っている詐欺・スリの実例
最後に僕が実際に経験したり聞いたりした実例を紹介しておく。同様の手口は数多くあるし、対策しきれないものもある。被害に合うと一瞬で旅行のモチベーションも下がってしまうのでしっかりと対策しておきたい。
バラを押し付けてくる手口
イタリアにて、女性を狙った手法で綺麗で真っ赤なバラを「プレゼント」と言っていきなり押し付けてくる。受け取ったあとは写真を撮って請求してきたり、話を膨らませてなんとかお金を払わせようとしてくる。実際に引っかかって無いので内容までは分からないけど、基本は無視で避けられる。
写真を撮ってあげる手口
有名な観光スポットにいると突然カメラを片手にポーズを要求してくる。写真を撮るとその場で現像されるチェキみたいなカメラで、その写真代を請求してくる。この手の手法はソッポを向くか「いらない、邪魔だ」と言って追い払うべし。
すごいタチが悪かったのが、写真は撮ったけど買い取ってくれなかった人が写っている写真を持って「こんな写真撮ってあげますよ」と商売道具にしていたりした。
また、観光地でその土地独自のキャラクターに変装した人と写真を撮るとお金を払わされるので注意。(アメリカ留学時代にハリウッドでヨーダから5ドル払わされた経験アリ)
タダだと言って手に持たせてくる
いきなり目の前に現れて「タダ、タダー!」と生意気な日本語でブツを手に持たせてくる。持ったら最後、そいつをタダにするから他のと合わせて◯◯円でどうだみたいな話になる。しつこいのが特徴でとにかく離れない。床にブツを置いて即逃げるべし。
人ごみで囲まれて荷物を奪われる
これは聞いた話だけど、人混みの多い通路などで数人に囲まれて押し付けられ荷物や財布を引ったくられる手法。これはマジでえげつないので対策の仕様がない。貴重品や大金を出来る限り持ち運ばないようにしたい。
子供がいきなり近寄ってくる
小学生くらいの小さな子供がいきなり走ってきて目の前を取り囲んでワイワイガヤガヤ言ってるスキに財布なんかを抜き取られる。子供だと思って油断していると痛い目にあうので注意。子供なので正面突破で振り切るべし。
署名を求めてくる
これもタチが悪い。恵まれない子供たちのためにとか、政治的な何ちゃらで署名を集めてるみたいな話をされ、署名しているあいだに仲間がカバンなどから物を抜き取ろうとされる。必ず声かけされるので無視が一番。
ケチャップ・マヨネーズを吹っかけられる
これは実際に被害にあってなくて聞いた話だけど、カバンや服にケチャップやマヨネーズをかけられ、汚れてるよと気を取られているスキに物を奪われる。特に動きが鈍い高齢者がやられるパターンらしい。
無料の映画を見せられ本の購入を強要される
ニューヨークで実際に経験。楽しい映画予告が無料であるからと団体で連れて行かれ、宗教的な映画を見せられたあとに本やサプリなんかの購入を強要される。どんなことにも言えるけど、とにかく相手にペースを握られるのが一番危ない。
特に建物なんかに入ってしまうと相手の思うツボなので、今考えればかなり危なかったと思う。トイレに行くフリをしてそのまま逃げるべし。
パフォーマンスを見せられ支払いを強要される
目の前でパフォーマンスが始まり、プレゼントだと言ってアクセサリーなんかを渡され受け取るとお金の支払いを強要される。僕はいきなり手を取られ、目の前で糸を使ったミサンガを作り、そのまま腕に巻かれて「受け取ったから払え」と支払いを強要されたことがある。大抵は日本語で気を引いてくるので注意が必要。
以上、海外旅行へは充分気をつけてぜひいい旅を!