文系新卒で人事の仕事を経験したので業務内容とかやりがいをまとめておく

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文系新卒で経験した「人事部」の仕事まとめます

大学生を卒業してもう社会人9年目になりました。入社当初の配属先が人事部でした。

人事ってどんな仕事するの?という疑問はたくさんあると思います。

文系新卒で人事を経験することなんてほぼないことだし、僕なりに色々と経験した中で伝えられることを記録として残しておこうと思います。

「ある人が人事という職種を経験してこんなことを感じた」くらいの本当に軽い気持ちで読んでもらえると助かります。

人事への入社を決めた理由は?

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わざわざ人事なんて好んで選ばなくても良かったのに・・・と思う社会人の方々も沢山いると思う。僕も今ではそう思っています。

ただ、ちょうど就活の時期が2011年で東日本大震災とリーマンショック後の最も低迷していた時期でした。先の全く見えない中で、唯一雇ってもらえた会社でした。だからここで頑張るしかないという思いの方が強かった。人事という職種に、無理やり自分のなりたい像を重ね合わせて入社したというのが本音でした。

採用時と入社時のギャップ

採用時の会社の言い分は「採用、人事、労務など幅広く人事の仕事を経験してもらう 」

僕はたくさんの仕事を幅広くやりたい、という思いがあったのでやる気に満ち溢れてました。でも、入社すると人事でもう一人採用された人がいました。その人が採用関係を担当し、僕が労務関係を担当することに。

人事の仕事内容(国内メーカー・工場併設の本社勤務)

主な仕事相手

➡︎社内従業員

➡︎ハローワーク

➡︎就職転職を控えた学生・社会人

主な仕事内容

・従業員の名札、各種備品の発行

・エクセルに従業員データの登録、統計とか

・新規従業員の受け入れ、就業規則の説明

・退職者の離職票書き込み、説明、フォロー

・面接会場の設定、面接者のフォロー

1日の大まかなスケジュール

8:30 出社 – ラジオ体操 – 特に朝礼もなく仕事開始

10:00 入社・退職関係の書類作り – 従業員の備品など作成 – これ以外に仕事がないとパソコンの前でたまにボーっとしている

12:00 昼食 同期や仲良くなった従業員と一緒に食べる

13:00 再び書類作りorデータ入力作業 – ハローワークへ書類提出

15:00 休憩所で談話してたりする

17:00 チャイム後20分以内には退社 – 残業はだいたいなし

もちろん、年数を追うごとに責任感のある仕事は任されていくとは思う。ただ、基本的には「従業員のお世話係」という域を出ない仕事だと思う。

はっきり言ってしまうと何が評価基準になるかも分からない仕事だし、1日のうちぼーっとする時間の方が多かったです。従業員の人数などに左右されるので、仕事の全体像とボリュームがすでに決まっていました

採用業務のエピソード

採用って業績や中長期計画を見据えた上での各部署の需要と供給によって決まります

ただ、そもそも採用内定を出した人が100%来てくれるとは限りません。そのあたりのリスクと面接するために必要な時間的・金銭的コストを考えながら採用活動を行う必要があります。(採用に対してはそれぞれの会社で独自のやり方と色が反映されると思っている)

その中でも改めて思ったのが、顔採用で選ばれていることは意外と多くあるということ。私の会社はそこまで露骨ではなかったが、持っているものが同等であれば残りの判断基準は顔だったりする。

一度、履歴書を眺めている上司に質問してみるとこんな回答が帰ってきました。

「何を基準に採用するんですか?」

「全く同じレベルだった場合は顔がいい方取るよ」

明確な判断基準って意外とないんだな、って思った。

人事の仕事の特徴

  • 定時できっちり帰れることが多い
  • 毎月、毎年など単位ごとで仕事のボリュームが決まっている
  • 中立的な立場で会社としての視点を養える
  • 言うほど決定権の多い部署ではない
  • ゆっくりまったり自分のペースを守れる
  • 外から見た際の顔になることが多い

1.定時できっちり帰れることが多い

人事という部署は基本的に「労働基準法」を第一にする部署であるべき。だから、残業はご法度ではないが、むやみにやるような部署であってはならない、というのが会社の考えでした。「ワークライフバランス」を大切にするので、自分の時間をきっちりと持てるので子育てや自由な時間がほしい人にはピッタリの職場だと思う。

2.毎月、毎年など単位ごとで仕事のボリュームが決まっている

ノルマや売り上げという数字に左右される部署ではありません。仕事のボリュームも決まってます。社会に対する価値を産み出しづらい部署なので、バリバリ仕事したい人がいるような部署ではないことは確かです。

3.中立的な立場で会社としての視点を養える

特に人事はこの色が濃い。一つの判断が、即会社の運営に関わる就業規則に関わってくるかもしれないからだ。だから、「例外」の判断は基本NG。どんな社員に対しても平等に、公平に、冷静に判断し処理していきます。「人事部ってなんだか冷たいよね」というのはおそらくここから来ていると思う。

4.言うほど決定権の多い部署ではない

これに関しては意外かもしれないが、まず各部署の意見や要望を集めて公平に判断する役割。社長が下した会社決定についてその実行・処理を行う役割。つまり、基本的には上や横から降りてきた仕事を上手に、迅速に、丁寧に、平和にこなしていく「処理実行部隊」という方がしっくりきます。

5.ゆっくりまったり自分のペースを守れる

仕事相手は「同じ会社の仲間」なので、内部との仕事がほとんどの場合が多い。だから、受けた仕事をわざわざ120%にして返す必要がない。いかに早く、的確に100点の回答を作り出せるか?それを仲間内相手で実行していく感じでした。

6.会社の顔になることが多い

学生時代に最初に顔を合わせるのはたいてい人事部の人。会社の雰囲気も、元気があるかどうか、どんな人が働いているのか、その入り口になりやすい。それだけ会社のイメージ看板を背負う必要がある。 だからといって人事部だけを見て会社が判断できるかというとそうでもない。

人事を経験して見えてきたこと

①人はそんなに変わらない

一度、中途採用で入ってきた人の入社手続きをしました。いろいろと話をしていくと前職は「人間関係で社内から孤立して辞めた」という理由でした。

その1年後、その人の退職手続きの担当をすることになりました。

理由は「社内での人間関係」、つまり前職と全く同じ理由だったんです。

仕事は変わってもその人の性格は変わらない、ということが何となく見えてきました。逆に上手くいく人、仕事ができる人はどこに行ってもできる。それは人事としてたくさんの人を見て、改めて感じたことでした。

②人事の仕事は機械に置き換わる

人事の仕事はいわば書類の処理がほとんど。故に業務を効率化しようと思えば全て機械作業で自動化が可能だと思います。生産設備のように、機械やシステムさえあれば人事に人はいらないんじゃないかと思うことは何度もありました。

それなりの大企業であれば人事の仕事も多岐にわたるけど、中小企業であれば人事部すらない。それは僕も肌で感じたし、実際に人事業務を外注に任せる会社もたくさんあった。

人事の仕事、ここでのスキルって一体なんだろう、ってずーっと考えてましたね。

人事に向いている人・向いていない人

人事に向いている人

・争いを求めない

・平等に、穏便に、みんな仲良く主義

・選手ではなくサポート系のような仕事がしたい

・決まった量の仕事だけを黙々とこなしたい

人事に向いてない人

・闘争心が強い

・誰よりも稼ぎたい

・自分で実績を積み重ねたい

・直接お客様に関われる仕事がしたい

正直に言うと、僕には向いていないと思った。

直接のやりがいを見出せなかったことも大きかった。自ら企画し、行動を起こして結果を出していく仕事ではない。ただ、プライベートはかなり充実するし、仕事のために沢山遊ぶことができたのは人事部にいた時が一番だった。

もう一度、人事部で働きたいか?と聞かれれば「二度と働きたくない」と答えてしまうと思う。やはり、実感のない仕事はやっても面白みがない。それが僕にとって最大のストレスだった。

そして転職を決意した

今の自分が過去の自分にもし伝えたいことがあるなら「石の上にも3年」なんて悠長なこと言ってられないよってこと。

やっている仕事と周りで同じように働いている上司を見れば自分の未来が見えてきます。

その姿を想像できない、共感できないのなら3年という時間は本当にもったいないです。

僕も本当に仕事を辞めるまで迷いました。自分のキャリアが傷つくんじゃないか、仕事辞めたら年収が下がる、また1からの挑戦になる、本当に転職先で働いて後悔がないものなのか

失敗も挑戦もぜんぶ挽回できるのが20代だって今になって思う。

もちろん、何も考えずに嫌だからっていう感情だけで動くのは良くないです。

でも、もし現状から数年を考えて、自分が成長できないって感じたりこのままだと自分の健康が崩れると思ったら迷わず飛び出したほうがいい。

自分が持っている感情も、挑戦できるタイミングも全部生きてる。生き物だからこそ、時が来たら無くなってしまうものです。

今やれることは30歳になったらやれますか?40歳になった自分は後悔してない?

今、この瞬間に迷ってるとしたら選択肢を広げてみよう。

僕は転職エージェントに登録して視野を広げてました。別に今すぐ転職する必要はなくて、転職のプロから色んな意見をもらえる環境を作ってたっていう方が正しい。

転職を考えていなくても、今の仕事に満足できない部分があれば登録だけでもしておくと良い。今の自分が応募できそうな企業情報を知ってもっと視野が広がります。

使った転職エージェント

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人事っていう地味な仕事だからこそ華やかな業界として注目してました。もし現時点で業界そのものが違うなら、転職できるタイミングも新卒から3年以内に限られると言われたのを思い出します。早ければ早いほど方向転換が効くんだと気づかせてくれたエージェントです。

JAC Recruitment

意外と優良案件を多く紹介してくれた人材紹介会社。大手企業や外資系企業などたくさん紹介してくれます。アドバイザーの人も親身になって相談に乗ってくれますが、同業界でのおすすめ案件が多かった印象です。

人事の仕事まとめ

別に人事の仕事を否定したくてこんな記事を書いたわけではありません。ただ、社会人も10年目に入って思うのは、どんな仕事でも向き不向きはやっぱりあるってことです。

向いてない仕事に努力を付け足すと、必ず自分の中に無理が出てきます。実力も発揮できないし、そんな働き方即やめた方がいい。身体に毒でしかないです。

いま、この記事を読んでくれている人は人事として僕と同じように悩んでいるかもしれません。

一つだけ言いたいのは、外の世界、仕事の世界はもっと広いです。

元人事の僕より、みなさんが自分にあった良き仕事選びができることを願ってます!

 

以上、最後までお読み頂きありがとうございました。